もちろんリスクもあります。上のパターンと逆になる(為替差損)、ペイ・オフ(預金保険機構による保護)の対象外であるなどです。一番大事なのが手数料です。

中値とは、銀行が為替相場を参考に、毎朝10時に決めるレートです。外貨を購入する際に手数料として、中値レートに手数料を足したレート(TTS)で購入する事になります。また、外貨を円に戻すときには再び手数料として、中値レートに手数料を引いたレート(TTB)で外貨を売却する事になります。
たとえば1ドル100円の場合、購入時には100円に1円足した手数料で購入する事になります。もし、この状態(1ドル100円)のままドルを売却して円に替える時は、100円に1円引いた手数料で売却する事になります。
購入時 |
→ |
売却時 |
100万円 |
|
98万0100円(9900×99) |
↓ |
|
↑ |
約9900ドル(100万÷101) |
→ |
約9900ドル |
この場合だと、手数料が往復2円で、100万円が約98万円になってしまいます。このように手数料で損をする事も考えられますので、ご利用の際は、各銀行に手数料を確認してからにしましょう。結構、銀行によって手数料に格差がありますよ♪
|
<ちょっと補足> リスクをコントロールするために
① 損益分岐点を計算して、把握しておく。
『これ』以上、円高になると損しちゃうぞ。
『これ』より円安なら儲かるなぁ。
『これ』が損益分岐点です。1ドル=○○円になるとやばいなぁとわかれば、その前にいろいろ対応が出来る(売ったり、買い足したり)という訳です。
下に、その計算方法を紹介してます。ちょっとややこしそうに思われるかもしれませんが、たし算・ひき算・かけ算・わり算しか使ってないので、よく見ると簡単に計算できます。
【ステップ1】外貨建ての元本額を求める。
(円での預金額)÷(預金時のTTS※)=外貨建て元本額…①
【ステップ2】満期時の外貨での元利合計を求める。
①×利率×(預金日数÷365)=外貨建て利息…②
②×20%=源泉徴収額…③
①+②-③=満期時の元利合計金額…④
【ステップ③】損益分岐点を求める。
(円での預金額)÷④=損益分岐点(TTB※)
※TTS…銀行が顧客に売るときのレート(だいたいニュースなどで見るレート+手数料1~2.5円)
※TTB…銀行が顧客から買うときのレート(だいたいニュースなどで見るレート-手数料1~2.5円)
② できるだけ期間の短い定期にしよう。
これは、為替の変動リスクにすばやく対応できるというメリットが大きいです。1ヶ月定期だと毎月の為替レートに対応できるので、為替差益が出て、利益確定したいと思えば比較的容易に円に交換しやすいと言えます。
これが1年定期だと、1年間は円に交換できないので、預けている期間は為替差益があったけど、満期の時には円高になって為替差損が出てしまった、ということになるかもしれません。
もうひとつは『複利によってさらに財産を大きく増やしたい。しかも早く。』というメリットがあります。
複利というのは、受け取った利息を元金に繰り込んでさらに運用する事で、例えば100万円を金利10%で増やすことができれば、110万円となります。110万円を元金にして、また金利10%で増やすことができれば、121万円となります。121万円をさらに10%増やすことができれば、133万円となります。133万円を、またまた10%増やすことができれば146万円となり・・・・・・
|
1年後 |
2年後 |
3年後 |
・・・ |
7年後 |
複利で元金100万円
金利10% |
元金110万円
(合計利息
10万円) |
元金121万円
(合計利息
21万円) |
元金133万円
(合計利息
33万円) |
・・・ |
元金195万円
(合計利息
95万円) |
|
|
|
|
|
↑25万円の利息差↓ |
利息を元金に入れない
元金100万円
金利10% |
元金100万円
(合計利息
10万円) |
元金100万円
(合計利息
20万円) |
元金100万円
(合計利息
30万円) |
・・・ |
元金100万円
(合計利息
70万円) |
※税金は考慮していません
この法則を利用すれば、元金を10%増やすことを7回繰り返すと倍近くになるということなのです(^O^)
さらに、もしこれが1ヶ月定期預金だったら、さらに増えるスピードが上昇します。
|
1ヶ月後 |
2ヵ月後 |
・・・ |
6年9ヶ月後 |
元金100万円
1ヶ月定期で金利10% |
100.83万円
100万円+
(100万円×0.1÷12) |
100.84万円
100.83万円+
(100.83万円×0.1÷12) |
・・・ |
195万円 |
※税金は考慮していません
|
|
 |